発熱とは
体温には個人差がありますが、日本の感染症法では体温が37.5℃以上を発熱と定義されています。発熱を来す疾患は数多く存在しますが、大きく分けると感染症(細菌性、ウイルス性など)、膠原病(自己免疫性疾患)、悪性腫瘍などがあります。発熱の原因の多くは感染症が原因であることがほとんどであり、一般的なウイルス感染症(風邪症状)など軽症のものであれば数日で改善してしまうことが多いです。しかし、感染症も放置することで重症化することもあるため注意が必要です。
高熱が続いている、意識がもうろうとする、悪寒(体ががたがたと震える)がある、呼吸が苦しい、激痛がある、水分・食事摂取が取れないなどの症状がある方は早期の受診をおすすめします。また、高齢者、免疫抑制状態の方(ステロイドなどの免疫抑制剤・抗がん剤などの治療をされている)、合併症のある方(慢性呼吸器疾患、糖尿病、心疾患、肝疾患、腎不全、悪性腫瘍)は、感染症が重症化するリスクが高いため早期の受診をおすすめします。
慢性的に発熱・解熱を繰り返している方は、膠原病などの自己免疫性疾患や悪性腫瘍の可能性もあります。他の自覚症状をお聞きした上で適切な検査を行い、診断・治療を行っていきますのでお気軽に御相談ください。
発熱外来
当院では、患者様の感染防止対策として発熱患者様専用の診察室を設置しており、通常外来患者様と発熱患者様の導線を分けております。37.5℃以上の発熱、咳、のど痛などの症状がある方は、駐車場に到着されましたら受付までお電話ください。
感染症が疑われる主な症状
- 発熱
- 鼻水・鼻詰まり
- のどの痛み
- 咳・痰
- 全身倦怠感
- 関節痛、筋肉痛
- 頭痛
- 息苦しさ
- 胸の痛み
- 吐き気・嘔吐
- 腹痛
- 下痢 など
発熱外来で可能な検査
- 新型コロナウイルス検査
- インフルエンザ検査
- RSウイルス・アデノウイルス検査
- 溶連菌検査
- マイコプラズマ検査
- 血液検査
- 尿検査
- 心電図検査 など
主な発熱疾患
- 新型コロナウイルス
- インフルエンザ
- マイコプラズマ肺炎
- 扁桃炎
- 咽頭炎
- 気管支炎
- 肺炎
- 尿道炎・膀胱炎
さらに詳細な検査、高度な治療、入院、手術などが必要と判断された場合には、連携している高度医療機関をご紹介しています。
感染症とは
ウイルス・細菌・カビ(真菌)、寄生虫などの病原体に感染し、症状を起こす疾患の総称で、風邪やインフルエンザ、ノロウイルスや病原性大腸菌などによる感染性胃腸炎、水虫など多岐に渡る疾患が含まれます。
健康な場合は病原体が体内に入っても問題を起こしませんが、免疫力が低下していると病原体が増殖して発熱をはじめとする様々な症状を起こします。感染症は早期に適切な治療を受けることで重症化を予防できる可能性が高くなります。疑わしい症状がある場合にはできるだけ早く受診して原因を確かめ、適切な治療を受けることが重要です。
感染症の主な症状
- 発熱
- 頭痛
- 悪寒や寒気
- 鼻水・鼻詰まり
- のどの痛み
- 咳
- 腹痛・下痢
- 吐き気・嘔吐
- 関節痛・背中の痛み
- 全身倦怠感
- 皮膚の発疹 など
主な感染症
- 新型コロナウイルス
- インフルエンザ
- 咽頭炎
- 肺炎
- 肺結核
- 感染性胃腸炎
- 尿路感染症
- 髄膜炎
- 敗血症 など
PCR検査・抗原検査
PCR検査(リアルタイムRT-PCR)
唾液や鼻咽頭拭い液を採取し、検査時点での感染を確認できます。感度は70%程度です。
受診当日に検査可能で、検査結果は1~2日でお伝えします。陰性の場合の陰性証明書発行も可能です。
抗原検査
鼻咽頭拭い液を採取し、検査時点での感染を確認できますが、PCR検査に比べると感度は低くなります。受診当日に検査可能であり、15~20分程度で結果をお伝えします。